ロード・オブ・ジュエリー
02 地金
製作の工程を見ていく前に、素材である代表的な地金について少し触れてみたいと思います。
プラチナ
現在皆さんがよくご存知のプラチナに関しては、世界でも日本人の好きな貴金属として有名ですが、国際的にはジュエリーに使用される頻度はあまり大きくはありません。むろん、金に比べ供給量が少なく、欧米諸国のジュエリーの歴史にとってはプラチナより金の歴史が長いことも要因の一つして考えられます。
日本の場合、過去50年のジュエリーの歴史と貴金属としてのプラチナの普及の時期が重なっていたことが浸透した要因の一つとなっています。
プラチナは他の地金に比べ現状の市場では高額なために高級品に使用されることが多くなっています。また、比重が重いこともコストの点で18金のものに比べ割高になります。同じデザインで同じサイズのものを製造した場合、18金に比べプラチナは約1.3倍の重量を要します。現状、金よりプラチナの相場価格が高くなりますのでグラム単価の差を考えるとコスト的には差が大きくなります。
ゴールド
次にゴールドについてですが、一般的に欧米諸国ではホワイト、イエローにかかわらずゴールドが使用されています。日本ではホワイトに比べイエローゴールドがジュエリーに多く使用されてきましたが、プラチナが高騰した現在、その代替えとしてホワイトゴールドが多用されるようになりました。
ゴールドはパラジュウムなど他の白色系の地金と合金することによりホワイトになりますが、イエローゴールドに関しては合金される地金によって青味が強かったり、赤味が強かったりします。また、グリーンっぽいものもありますがそれは含有される地金が青銅であったり赤銅であったりするためです。ピンクゴールドなどもイエローゴールドなどと同様に合金される地金の率の違いによって製造されます。
輸入品の刻印についてはK18を750とされているものがあります。またK14に関しては585と表示される場合もあります。