ロード・オブ・ジュエリー
09 製品の完成度
製品の完成度
ここまでジュエリーの製作方法と過程を見てきましたが、完成品にいくつかの問題点を見る事があります。それは製作過程の成熟度によるものや取扱い方法によるものです。
商品をよく見ると対称性が取れていない商品を見かけることがあります。これは肉眼では分からなくてもルーペを通すと枠の変形が確認できたり、また宝石を留める爪が均等ではなかったりするためです。これは製作の段階で曲がってしまう場合と製作後に曲がってしまう場合があります。
製作中のワックスの段階で熱などの影響で曲がったものをキャストしてしまった場合は変形したままの形で出来上がってきます。製作後に変形を起こしている原因の多くは完成後の取扱いのまずさ、つまり無理な収納や重ね置きの際の圧力や摩擦によるものです。
作りの判断
製品の作りは様々ですが、簡単に手の入った作りかどうかを判断するには指輪の指の背が当たる部分に裏あてがあるかどうかを確認すると良いでしょう。
この作りは強度を高めるとともに着け心地が増します。また宝石が汚れにくくなるという利点もあります。
裏あてとともに同じような理由で内甲があります。指輪の内側を盛り上げることにより強度が増し、着け心地も増します。つまり内甲とは内側が甲丸状という意味です。
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