宝石販売指導マニュアル

05 メノウ

 一般的にメノウという言い方は総称として日本では以前から使用されていますが現在は幾つかの鉱物名称によって分けられています。アゲート、カルセドニー、カーネリアン、サードオニックス、オニキス、クリソプレーズ、ブラッドストーン、ジャスパー等がそれです。日本名の《瑪瑙》はこれらの石を切断したときにこの模様が馬の脳に似ていたものであるとされていますがすべてのメノウがそうであるわけではありません。これらの石は加工性も良かったために古くから使用されていたと思われます。ここでは現在の市場で多く使われるものに関して触れてみたいと思いますが、実はこれらはアゲートとカルセドニーに大別されます。 いろいろな模様が入っているものをアゲート、そして色が一様になっている物をカルセドニーと理解してください。

アゲート

 古代シシリアの川で発見されたことにより、当時のその川名であったアカテスを語源にしているといわれている。  サードオニックスやブラックオニックスこれにあたる。これらはそれぞれ白い模様を持ちその部分はオパールと同じ蛋白質である。これらは古くより縞模様やこの層を生かし、ストーンカメオや縞をデザインに生かした。太古に内部に液体が閉じ込められたものもあり、当初は非常に珍しいものとされたが、現在においては世界各地で産出されており、ロックショウでは良く見かける。

カルセドニー

 一般的にホワイト、グレー、クリーム等を指してカルセドニーとよばれ、他のものはカーネリアン、クリソプレーズ、ジャスパー、ブラッドストーン等呼称で呼ばれることが多い。  カルセドニーとよばれる種類のものはギリシャの待ちカルセドンで発見されこの名がついた。古くは印章やスカラベの材料として使用され、加工のしやすさから古くから使われている。

ポイント

 

 メノウ系のものは日本や世界各地で色々な呼び方や使われ方があります。詳細に対してあまり多くを学ぶ必要はありませんが、言い方が違っていても必ずしも間違いではない場合もあります。呼称には固執しないように指導しましょう。

次のページへ 06 トルコ石 宝石販売指導マニュアル 一覧へ戻る